国宝巡りの記録

昭和43年発行の国宝事典(増補改訂版)を元に国宝を巡っていきます。

藤原光能像(神護寺)

【読み方】ふじわらのみつよしぞう

【見に行った日】2024年7月21日

【見に行った場所】東京国立博物館 平成館

創建1200年記念特別展 神護寺 空海真言密教のはじまり

【拝観料】前売券で1900円

【見学にかかった時間】特別展全体で約90分

【鑑賞メモ】鎌倉時代に描かれた絹本著色(けんぽんちゃくしょく)の作品。絹本著色とは絹地に色絵の具で書かれていること。

右手に笏(しゃく)という細長い薄板を持ち剣を身につけた束帯姿を描いたもの。束帯とは、平安時代以降の天皇以下公家男子の正装。公家とは、朝廷に仕える貴族・上級官人の総称のこと。

藤原光能平安時代末期の公卿。公卿(くぎょう)とは国政を担う最高の職位。

「絹本著色伝源頼朝像、絹本著色伝平重盛像、絹本著色伝藤原光能像」の名称で昭和26年に国宝に指定された。

神護寺略記によると、これらの像は神護寺仙洞院に安置の後白河法皇御影とともにあったものとされる。肖像画について、近年は室町幕府の2代将軍足利義詮とする説がある。