国宝巡りの記録

昭和43年発行の国宝事典(増補改訂版)を元に国宝を巡っていきます。

善光寺を見に行く

【見に行った日】2024年4月20日

交通機関長野駅までは新幹線。駅からは徒歩。

【巡りの記録】4/21の長野マラソン出場のため新幹線で11時39分に長野駅に到着。

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ホテルに荷物を預け、まずはマラソンの前日受付会場であるビッグハットへ行き受付を済ませ、再度駅に戻った。

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駅からまーっすぐな道を約30分歩き、善光寺に到着。

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善光寺本堂正面にある山門の上のほうを見ると回廊にちらほらと人がいた。じぶんも登ってみたいな、と思ったけれど今日はやめておくことにして門をくぐった。

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まさかこの場所で応援の言葉を掛けて頂けるなんて、とじ〜んとした。ありがとうございます。

早速本堂へ向かう。

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中に入ると券売機があり、600円の本堂内陣・お戒壇巡り券を購入。この券で善光寺本堂の内陣(畳敷きの間)・お戒壇巡り、善光寺史料館が見られる。受付を通り〈本堂〉に入った。

ギラギラした本堂をじっくり眺め、降りられる階段があるので降りてみた。

〈お戒壇巡り〉真っ暗な地下を手で壁を触りながら少しずつ進んでいく。真っ暗だということはネットで見ていたのだけど、いざ降りてみると、予想以上に本当に真っ暗。なんにも見えない。前の人の姿ももちろん見えなくて、右手で壁を伝い、左手は前の人にぶつからないように、もし接触しても背中に少し触れる程度で済むように、胸の辺りで闇を探りながらそうっとゆっくり進んだ。初めての体験で初めは暗闇の中でドギマギしてしまったけれど、だんだん心も闇に呑まれる感じになり、無になってゆっくり進んでいた。出口の光が遠くにぼんやり見えたときはとてもホッとした。だけど出口の階段を登りながら、もう一度巡りたいなと思った。

本堂を出て境内を少し歩き〈史料館〉へ向かった。着くとまず2階に登った。お寺や善光寺の信仰に関する史料のみかと思っていたのだけど、太平洋戦争の史料もあった。テニアンサイパン島に遺されていた遺品が展示されていた。水筒、鍋、やかん、おべんとう箱、歯?、錆びた銃弾、等をひとつひとつじっくり見た。

他の展示室では、かつて善光寺に奉納された品や善光寺信仰の歴史に関するもの、仏像等が並んでいた。その中にいくつもの比較的新しい絵画があり、信州とゆかりのある画家さんの絵かな、と思いながらその絵に引き込まれ、じっくり堪能しながら説明パネルも見てみたら、世界的に有名な画家の千住博さんが善光寺に奉納された絵だった。数100年後には「20◯◯年に善光寺に奉納された絵画」として国宝になるかもしれないな、と思うほど素晴らしい絵だった。

又、小松美羽さんという方の絵も展示されていた。息を呑むような迫力の斬新な現代アート。その絵も奉納品。主に数100年も前の史料が展示されている空間の中でかなり異様な存在感を放っていた。とても好きな絵だった。

あと個人的に印象に残った品は「算額」。

wikipediaによると、算額とは江戸時代の日本で額や絵馬に和算の問題や解法を記して、神社や仏閣に奉納したもの。問題が解けたことを神仏に感謝し、ますます勉学に励むことを祈念して奉納されたと言われる。そこにあったのは微分積分に当たると言われる和算で、書かれているのは奇妙な図とぎっしりの漢字のみ。見ても何が何だかさっぱりわからない(←数字でも分からないけれど)。

でもそういったものも奉納されることを初めて知りとても勉強になった。

史料館を見終わり、最後に本堂を外から一周した。


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真っ暗なお戒壇巡り、やっぱりもう一度行っておけばよかったな、と思いながらお寺を後にした。